2007年10月19日金曜日

親子関係の市場原理化が招く大学の危機

  • 長年続いた18歳人口の急騰が続き、日本の大学は600におよんでいます。
    バブル期に過剰に膨張した部分に、いま淘汰が及ぼうとしています。
    すべての大学が18歳減少期に生き残れるはずはありません。
  • アメリカが主導する市場原理主義は、国、企業、自治体、地域、サークルにまで及び、選択と集中、競争原理、自己責任、弱者切り捨ての結果、世の中はギスギスし、無力感が満ちあふれ、明日への希望が見えません。
    人の身や心はいたみっぱなしです。
  • 市場原理は親子関係にまで入り込んでいます。
    親は役に立たない大学には金を払わなくなりました。
    退学者が激増している原因は、ここにもあります。
  • アメリカやイギリスでは、親子関係の市場原理化がすすみ、9割の家庭がこどもをお荷物と考えています。
    1割だけが子どもは宝としています。
  • 日本では、まだ7割が子どもは宝だと考えています(2000年以前の統計)。
    しかし急速に、子供は家の宝からお荷物へとなっているようです。
    けなげな親が消滅しつつあります。
  • 今大学改革の主導者は、教授会でも理事会でもありません。
    受験生市場です。
    大学は、世界標準に適合し、ユーザー(受験生や親)の要望を満たすものに再編しなければ、生き残ることができません。

【追】
日本国を家庭の家計になぞらえると、月収40万円なのに支出は58万円で、毎月18万もの赤字がふえている状態です。
いずれ、アメリカのとなえるグローバリズムは終焉を迎えるでしょうが、この暗い時代が終わるまで、日本の若者は、自分の足で立ち、考え、発言し、しっかりしなければなりません。